ダブル技研でお受けしている仕事は難しい物ほど、また工程が複雑な物ほど実績があります。
それはダブル技研の製品の中でも大きなウエイトを占めています。
極小部品から5mを超える部品加工までOKです。
いろいろな種類の材質、いろいろな種類の加工工程、いろいろな種類の焼入れ(熱処理)、
いろいろな種類の表面処理、塗装まで行い、最終部品およびユニット品にして納めさせていただきます。
30年の歴史を持つダブル技研は、装置・機器・ユニット品・治具などを設計・部品製作・
組立していくなか、豊かで幅広い知識を蓄えてきました。
単純な部品加工でも、工程・段取りは欠かすことができません。
たとえ1台の機械で完了する部品であっても、そのために必要な材料や機械の選定、
一番最初に加工する部品の選定など、それが工程です。
製作する個数によっても工程を変えることによって、コストダウンを図る事ができます。
複雑な部品では、その工程も当然多くなるものがありますが、使用する工作機械の
種類も多くなります。
熱処理がある場合には、硬さや熱による変形量などその性質を知った上で、工程内の
どこに置くかが、お客様の望む部品の成否にかかわります。
最終工程に多い塗装や表面処理がある場合には、その性質を知って工程・前加工を
行わないとお客様の望む物にはなりません。
このような複雑な工程を持つ部品をすべて1社で完成させる会社は、ほんの一握り
だけかもしれません。
ダブル技研ではすべての材料・機械・設備を揃えているわけではありませんが、
数十社の協力していただけるその道の専門業者と長い付き合いがあります。
材料のプロ、機械加工(旋盤・フライス・ボール盤・研磨機・放電ワイヤー加工機等々)
のプロ、焼入れのプロ、表面処理(メッキ等々)・塗装のプロ。
プロにはプロの仕事を
して貰える数十社におよぶ協力会社があります。
そこで、総合判断するコーディネーターが必要です。
ダブル技研は、責任をもってそれを行い、複雑な工程を持つ部品をすべて1社で
完成させる会社です。
ドイツ製の掘削機械のカッター部ユニットが修復不可能な状態になったが
、
ドイツのメーカーに新品を注文しても反応が鈍いから、こちらで作ってもらいたい
というものでした。
このユニット図面しかありませんでしたが、ミリサイズの図面であったことと、
現物を見せていただくことで、
新たに新品図を起こして、製作いたしました。
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全長10mのラックですが、1本物では製作できないので、お客さまと打ち合わせの上、
5分割にさせていただきました。
平均すれば、1本当たり約2mになりますが、分割の繋ぎ部分は、ラック歯の谷中心に
しなければなりません。
まず、約2mに近いところで、ラック歯の谷中心が、両端面になるような計算をします。
計算式は (円周率)×モジュール×歯数=全長 です。
仮計算 3.14159 ×3×歯数 ≒ 2000 mm
から、歯数は212枚と決まりました。
そこで1本の長さは、3.14159 × 3 × 212 = 1998.05 となりました。
もし、を3.14までで計算してしまうと、1本の長さは1997.04mmとなり、
1mmも短くなるため、全長10mに対しての誤差は、倍倍増してしまい、
繋がらなくなってしまいます。
【工程】
@ 材質SUS304コールド材30×65×長さ2010材仕入れ
A 材料の真空焼鈍
B 30×60に高さ決め加工
C ラック歯切り加工
D 端面がラック歯の谷になるように長さ決め加工
E 取り付け穴加工
F ガス窒化処理
G 曲がり矯正
H ガラスビーズショット又はホーニング又は、バフ研磨で磨き
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この案件では、ユニバーサルジョイントの分割から、行いました。
溶接されている部品でもありますので、最終仕上げ加工をどの工程で行うかが、
精度とコストに大きく反映されます。
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この案件の肝要部は、内径が、4°20’ のテーパー部に、入り口と出口で深さの
違う1.5mm幅の平行な溝と、15°傾けた同じ溝を130本、合計260本加工することです。
市場には、このような加工を行うことができる機械は存在しませんので、ダブル技研では、
まず、この溝を加工するための機械から作りました。
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